ナトリウムの働き 

今回はクリクラに含まれるミネラル成分の一つ、ナトリウムの働きについてご紹介します。

ナトリウムは食塩という形で通常摂取していますが、その他のミネラルとは少し異なるミネラルです。

安全な水

ナトリウムの主な働き

  • カリウムとともに細胞の浸透圧を維持し、細胞内外液の物質交換、水分調整などに作用
  • カリウムに拮抗して、筋肉や心筋の弛緩に作用
  • カルシウムなどのミネラルが血液中に溶けるのを援助
  • 胃酸、腸の消化液の分泌を促して、消化を促進
  • 神経や筋肉の興奮を鎮静
  • 筋肉の弾力を維持
  • 体液のPH(ペーハー)を調節
  • ブドウ糖の腸管吸収を向上

ナトリウム摂取の注意事項

ナトリウムは摂り過ぎには注意しなくてはなりません。慢心的な摂り過ぎが続くと高血圧、胃癌、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中、腎硬化症の原因になることがあります。

症状としては、食欲不振、痙攣、感染症にかかりやすくなり疲労、眩暈、無力感、筋力の低下、胃液減少が起こります。症状がすすむとむくみ、興奮、口渇、体温上昇、抹消血管の収縮を起こしたり、胃癌の原因になることがあります。

またナトリウムは神経の刺激伝達や細胞外液の浸透圧の維持に働いています。

ナトリウム摂取量が多いと尿からの排泄量が増し、少ないと排泄量が抑えられるので、過剰症はまず起こりません。しかし、慢性的な摂り過ぎは禁物です。

しょっぱいものを食べ続けると、血液中のナトリウムが増えるので、血液を送り出す圧力が高まり、血液が上がると考えられます。高血圧には遺伝もあり、ナトリウムを摂り過ぎると誰もが高血圧になるわけではありませんが、要因であることは確かです。

一日の摂取目安量

食塩の一日の摂取量目安は10g以下です。これは食塩過剰の食生活の現状から、せめて、この程度に抑えていたいという目標です。

生理作用に支障の出ないナトリウムの必要量は380mg以下、食塩に換算して約1g未満です。

また高血圧の予防という点からは、1日3~5gに抑えた方が良いとされています。

調理時の減塩の工夫

香辛料、香味野菜、酸味を積極的に取り入れ、カレー粉、こしょう、からしなどの香辛料や、ニンニク、ねぎ、生姜、しそなどの香味野菜、酢、レモン、柚子、カボス、すだちなどの酸味を上手に取り入れることで塩分を抑えることができます。

また、だしは手作りにしましょう。

味噌汁や煮物、鍋などに使うだしはかつお節、煮干し、昆布、干ししいたけなどを使って手作りを心掛けましょう。手作りのだしなら塩分はほとんど含まれません。

食事の時の減塩の工夫

ラーメンやうどん、そばの汁はなるべく残すようにしましょう。

明太子などの塩蔵ものは切り分けて食べ過ぎにも注意が必要で、卓上で調味料を使わないように心掛けましょう。

 

ナトリウムは細胞外液の浸透圧が一定になるように調整する働きがありますが、現代の食生活では過剰摂取が注意されており、高血圧や動脈硬化を引き起こす恐れのあるものとされています。

食塩を敬遠するのではなく、調理方法や食事の取り方を上手に工夫してみてはいかがでしょう。

 

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